ズボラでいい?ズボラがいい。11年続いている家計簿の書き方について。
最近結婚した後輩(女性)から、
「今は夫婦共働きで別財布だけど、旦那さんのお金の使い方がわからないし、
子供ができて休職したら、旦那さんの給料のみの生活になると考えると不安。
家計簿をつけようと思うけど、すぐにギブアップしてしまいます!」
という相談がありました。
僭越ながら、家計簿とは奥さん(7年)よりも長い11年の暦を刻んでいましたので、
自分なりに回答した結果をまとめてみました。ついでに備忘がてら記事にしました。
「家計簿ごときに時間と労力を割く余裕はない」という考えは甚だ正しい。
全くもって同感です。
家計簿は補助ツールです。ですから、わざわざ時間を割く必要はないはずです。
僕の家計簿に割く時間は1レシートあたり4秒~5秒です。歯磨きする時間より短い。
だから社会人なってから11年続いていて、全くストレスがありません。
でも、我が家の奥さんもそうですが、家計簿を書くとなると妙に気合が入り、
新しい、分厚い家計簿を買ってきては、ボールペンを新調して、まるで儀式のように書き始めます。
最初はきっちり書きますが、1週間もやってきたらペースが鈍り、
1か月経ったらその満足感で家計簿が終わってしまいます。
その理由を考えてみたところ、以下の3つの問題があるかと思います。
日本人 真面目すぎ問題
世界からみてどうとかではなく、日本人は何か行動を始めようとしたら、
なんだかんだその成果を求めてしまう気質があると思います。
掃除をするなら、ピカピカになるまで磨く、
アイロンするなら、皺一つない状態までかける、
家計簿を書くなら、1円単位で漏らさず記載する必要がある。こんな感じです。
だから力が入りすぎる。余計なエネルギーをかけすぎる。
まずはレシートがある分だけを書いてみましょう。飲み代はカレンダー見れば思い出す程度で。
日本人 細かすぎ問題。
先ほど、「1円単位で」という記載をしましたが、家計簿をつけるとなると、
金額に留まらず、「誰の支出か」という所まで追究しようとします。
よくある傾向として、
奥さんは旦那さんの飲み会費用が気になり、
旦那さんは奥さんの美容院、お化粧費用が気になります。
自分の価値観が遠い部分にスポットが当たりますし、
家計が赤字だとなおさら口出ししようとします。
自分一人ならまだ可能ですが、
結婚をして、子供もできると「家族」という組織体が生まれます。
そうすると、誰の費用かなんて関係ない部分が生まれて、
細かく書こうとすればするほど、不整合を生んでしまいます。
おすすめは「家族勘定」「パパ勘定」「ママ勘定」「子ども勘定」の4つを作り、
1~4にコード化して、日付と金額と合わせて家計簿につけます。
「家族で外食」や「水光熱費」のように、みんなで使ったものは家族勘定へ。
パパの飲み代やママの美容院代のように、誰が主体で支出したかが明白な時には別勘定へ。
家計の支出主体に「家族」を足すことで、支出の帰属がうまくいきます。
そして、1つのレシートで1行の家計簿をつけることをお勧めします。
本屋さんで、「子供の本と、奥さんの本」を買ったなら、「家族の本」で十分です。
知りたいことは、「誰がいくら使いすぎたか」という犯人捜しではなく、
「何にいくら使ったか、予算の中に入っているか」です。
日本人 綺麗すぎ問題。
家計簿の目的を今一度考えてはどうでしょうか?
その月、その年の支出の傾向を把握し、 赤字家計を改善する。
そのために必要なものは家計の「情報」です。
情報にフォーカスすれば、数字の羅列でも構いませんし、
エクセルで集計することにすれば、数字の羅列の方が便利です。
しかし、世間では綺麗な家計簿をつけて、テンションを上げるように仕向けます。
綺麗な字で、イラストもあって、芸術品としての家計簿を完成させようとします。
眺めていてテンションの上がる家計簿。響きはいいですが、何年も続くでしょうか?
家計簿は記録(ログ)です。続けることに意味があります。
そのためには装飾を取り外し、手間を省き、極力時間をかけないようにしましょう。
家計簿は100円ノートでOK。
好きなキャラクターのあるノートで済ます程度で全然良いです。
取り組むハードルを下げて、家計簿は失敗してもいい、何度でもトライできる方が、後々のためにいい結果になると思います。
後輩へのアドバイスまとめ
1500文字を超えてしまったため、これ以上書くのはやめます笑
でも、後輩にもう一度教えるとしたら、以下の通りになります。
・家計簿を続けるためには、気負い過ぎない、手間をかけないのが大事。
・そのためには、綺麗な専用家計簿は要らない。お気に入りのノートで十分。
・「自分」と「旦那さん」の勘定以外に「家族」の勘定を追加しよう。「子ども」は後で追加。
・1レシート1行で。まずはレシートを共有できるファイルボックスでも作ったらいい。
・とりあえず給料日から開始して、1か月やってごらん。失敗しても損するのはノート代くらい。
みなさんの役にたてる情報かどうか疑問ですが、
「如何に楽をして家計簿をつけ続けるか」をテーマに書いてみました。
まだまだ改善の余地のある家計簿ですが、もし試すことのできるネタがあれば光栄です。
【ご参考】家計簿のコード化について